さあ、何処から見て回ろうか、まだこの後に"鉄のくじら館"にも行きたいし・・・。
などとソワソワしている私に反して、妻と娘達は全く冷めている様子。
一緒に回ると気が散るので、一時間後の集合場所を決めて解散。
<2基の魚雷を敵艦船に打ち込んだ後、体当たりする為の潜水艦>
<人間魚雷>
人間魚雷、ゼロ戦の実物を見ていると戦争の現実味が迫る。
まだこれから楽しいことがいっぱい待っている、夢や希望が満ちた青年達が
片道の燃料で出陣する時の気持ちを考えると胸が締め付けられる。
そんなことを考えながら館内を回っていると、ある白黒の写真が目に留まった。
<ミズーリに体当たり直前の零戦>
<体当たりした零戦の残骸>
後に日本の降伏調印式場となるミズーリに対して、特攻機(爆装零戦)1機が低空飛行で右舷甲板に突入する直前の写真だった。
突入機の残骸や飛行士の遺体を、乗組員が気味悪がって放水で海に流そうとしていたところ
ウィリアム・キャラハン艦長が乗組員の反対を押し切り、「この飛行士は名誉を
持って自らの任務を全うした軍人であり敬意を表する」として、手作りの「日の丸」で覆い、米兵によって
手厚く海軍式の水葬したという記事だった。
これを読んだ途端、涙があふれ出し他が回れなくなってしまった。
結局、館内に入る前の好奇心とは全く異なった気持ちでミュージアムを後にしたが、次回も気分新たに再び訪れたいと思う。
また、このミズーリは1999年からは、ハワイ州パールハーバーで記念艦として保存されています。
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